私は立ち上がって、使用人さんの元に行って、一緒にコップを拾い上げた。 「手伝いますよ」 そう言った時に、驚いたように私を見上げたその人は、涙で濡れていて。 後から、繭や瑠璃も手伝ってくれた。 ふと、辻宮が「ちっ。ズボン汚れた……」と呟いたのを、私はききのがさなかった。 私はすくっと立ち上がって、辻宮を睨み付ける。 「あんたは自分のズボンの事しか心配できないの!?」