【完】狼ご主人様と子羊ちゃん





縁の言葉は、鋭く鋭利な刃物のように胸
に突き刺さってくる。



冷たい瞳。

低い、声。



こんな縁知らない。こんな縁見たこと無
かった。



俺の知らない縁がそこにはいて、そんな
縁が、今の縁の本当の姿なのだと知った




もう、俺の好きだった縁は居ないのか?



「私が好きなのはね、今も昔も、陸人く
んだけなのよ!あんたとキスしたのも全
部、あんたを……傷付けるためよ」



陸人……どこかで聞いたことがある、と
思い、不意にその名前を思い出す。



常山陸人〔ツネヤマリクト〕。


……俺が、リコールした、縁の元パート
ナー……。



そこで俺は悟ったのだ。


縁と常山は、恋人同士だったのだと。