どうやら採点ミスでは無いらしい。 「いーから素直に受賞しとけ。お前が良 い女だって事だろ」 不意に隣からそう言われ、見上げれば辻 宮が微笑んでいた。 その微笑みにどう対処したらいいのかわ からず、あわあわと口をパクパクさせな がら、前に向き直り。 どこか異様な輝きを放つ金色のメダルを 受け取った。 「美里」 そのあと、繭たちにいろいろと質問攻め に合いながらも、どうにかその場から抜 け出すと。 校門を出たところで、スーツ姿の辻宮が 待っていた。