【完】狼ご主人様と子羊ちゃん






『グランプリエントリー参加者は、至急
舞台上にお集まり下さい。繰り返します
―――』



「あ、集合かかったぞ」



辻宮はそう言うと、なんのためらいもな
しに私の手首を掴み。



タイミング悪すぎ、と思いながらも、私
は辻宮に引っ張られていた。



―――ここで、約半分のエントリー参加
者が落とされる。



そう。第一部は、『外見』。

パッと見で、自分のお気に入りの女の子
に投票するのだ。



なんだか外見って響きが気に入らない…
…ていうか辻宮ごめんなさい。



多分私は、ここでアウトだ。



と、思っていた私の耳に届いたのは。



「えー、まず男子から!!えー、ぶっち
ぎりの一位は―――辻宮様!」