……と、一人憤怒していると、「ピンポ
ンパンポン♪」と放送室からのお知らせ
の音楽が聞こえてきた。
『えー、校内No.1パートナーグランプリ
出場の方は、至急本部までお集まり下さ
い。繰り返します―――……』
う、うそ…。
「―――んで、どうすんだよ」
「ど、どうする……って」
恐る恐るそう訊ねると、辻宮は悪戯っぽ
く笑った。
「キスか、グランプリか。まあどっちに
したってメリットばっかりだから、俺は
どっちでもいいけど」
私にはデメリットばっかじゃん!
私の隣では、付き人っぽい女の人が、衣
装片手に微笑んでる。