「この人は先生の恋人だった人なの」
写真を持ち上げて、私に渡して見せてくれる先生。
「ある日ね、『結婚しよう』って指輪をくれたの。好きな彼だったし嬉しかった。
でも、私は……仕事始めたばかりで、まだ余裕もなくて、断ったの。『今は無理』って。
彼は私に余裕が出来るのを待っててくれるだろうと分かってたから……
案の定彼は、『ずっと待つよ』って言ってくれた。
私はそれに甘えて、仕事優先にしていて…数年後やっと仕事や生活に余裕が出てきたから、彼への数年越しの返事をしようと思ったの。
彼は、どんな風に喜んでくれるだろう…彼との結婚生活はどんなに素敵だろうって、考えれば考えるほどワクワクした。
返事をしようと思って、彼と待ち合わせをしたの。
ドキドキして、彼の顔を考えるだけでニヤけちゃって……それだけ彼は私にとって大きい存在だったんだよね…彼は…私の心をいっぱい揺さぶる人だった……」

