あの場で要件を聞いて、さっさとサヨナラすれば良かったのに、あの場から逃げてここまで来てしまった私はどれだけ冷静さを失って居たのだろう……
何だか……コイツが関わると、何かが狂う……
「何のよう?勝手にアド登録とか止めてよね…」
強い口調で突っぱねる私に、葉月君は溜め息を吐く。
何故オマエが溜め息吐くんだ…こっちが吐きたいわ!
「お前さ…俺と仲良くしてみようとか考えないの?」
「………はい?」
馬鹿にしたような言葉に私は腹を立てる。
自分がやるのは何も思わないが、人にやられると腹が立つ。
性格が悪いが、そう思ってしまうものは仕方ない。
人は『B型だから』とか血液型のせいにしてフォローするが、血液型で判断するのは、他の同じ血液型の人間に失礼な気がして、私は血液型で言い訳はしない。

