本能で恋を





「じゃあ、そろそろお開きにしましょうか」



私が食後のクリームみつ豆を食べ終えると、優子さんが時計を見て全員に言った。



最終的に私たちは放置で、自分たちの話に盛り上がっていた親たちは、今日何をしに来たんだ!?なんて思ったが、
下手にお見合いっぽい事をされても困るので、ホッとしながら立ち上がった。



お会計を終えて外に出ると、


「いや~それにしても、愛子似でこんなに可愛い子が葉月の嫁に来てくれるなら可愛い孫が見れそうだわ~」


と、ニコニコと私の顔を見て話す優子さん。






「………はい?」


私はその言葉に疑問を持って答えた。


優子さんに続いて、うちの母親も「葉月君はイケメンだから愛歌に勿体無いけど、男の子ならイケメンな子が生まれそう」なんて盛り上がって話す。




……………。


なんて馬鹿な親だろう………子どもにそんな気はないのに。