泣きそうになり下唇を噛むと遠ざかっていく獅子さんの背中を、ずっと玄関先で見送った――...。 次の日も 次の日も 獅子さんは、朝早く家に来ては叔父さんに会う事なく帰って行った。 そして数日後、私の腹の虫は頂点に達し事務所に行こうとする叔父さんの足を止め睨んだ。 「どうして私は、唐木さんの下で働いちゃダメなの?」 叔父さんの目はやや強かで