3月31日(日)

 全身のむくみで夜中に何度も目が覚めた。

 苦しい。

 寝そべったら、こむら返り。

「痛い!」

 飛び起きて足を摩ったり立ち上がったりする。



「どうした? 大丈夫?」

 眠りながら夫が尋ねる。


 寝不足と痛みでイライラする。


「身体がむくんで痛い! 辛い!! いつもは淡麗の大ジョッキも一杯半で止めるのに、昨日は長く居すぎて全部飲んじゃったせいだ!! 次からは絶対4杯飲まないで!!」

 ただのヒステリーだ。分かっているのに八つ当たりしてしまう。


 夫は「分かった」と言いながら、足を摩ってくれた。


 すぐに申し訳ない気持ちでいっぱいになる。



「ごめん」と謝る。この繰り返し。どうして私はこんな性格なのだろう。




 夫のマッサージのおかげで、やっと眠ることができた。




 午前11時、起床。

 トイレとテレビ体操を終え、入浴する。


 入浴前の体重 47.1kg

 入浴後、46.4kg


 一回の入浴で700gも体重が変化する。


 やっぱり、今の私はおかしい。



 午後2時半、プリンを食べて夕食の買い物へ出かけた。



 今日は鍋。

 いつもの安いスーパーで『ブリの肝』を発見。恐ろしくデカイ。なのにたったの280円。


「これ食べたらM(私)の貧血治りそう」とカゴに入れる夫。

 サーモン、鱈の白子、牡蠣をチョイスし「こりゃ絶対ウマイ鍋になる!」と意気込む夫。



 買い物を終えスーパーを出たとき、オアシスの500ポイントが今日を過ぎると執行してしまうことを思い出した。


「ポイントでウインナーパン買ってあげる」とオアシスへ向かう。


 105円均一のパンコーナーで一人2つずつパンを買う。

「あと一個買えるから、好きなパン買っていいよ」と私。



 すると


「パンよりも、鍋作る時に飲むチューハイがいい」



「……」



「ウソ、ごめん。やっぱりいい」


「いいよ、チューハイ買おう」


「いい、カレーパンにする」


「だってそれが本音なんでしょ」


「ごめん、本当にいい」




 レモンチューハイを1本買った。





 夫はお酒を我慢できない。

 結婚前から数々の失態を犯し「もう絶対外で酒飲まないから」と自分から約束しておいて数ヶ月でそれを破り、何度も同じことを繰り返してきた。

 本気で別れようと何度も思った。

 最近、私がお酒を飲むようになって禁酒が解禁になったことで、夫も遠慮がなくなってきている。

 過去のことを思い出して、嫌な気分になる。


 でも、私のために鍋を作ろうとしてくれている。

 たった1本のチューハイで何をそんなに目くじら立てているのかと、情けない。





 家に戻って夫にパンを渡す。


「Mは?」

「ご飯近いし、やめておく」

「じゃあオレも我慢する」

「なんで? Y(夫)のために買ったんだから食べてよ」


 自分でも態度がそっけない……というより、トゲがあると思う。

 なんとかしたいのに、自分ではどうにもできない。


 とりあえず、空腹もよくない。



「私もパン食べる」


 立ったままパンを食べて、すぐさま運動を始める……

 その前に、冷蔵庫のチューハイを取り出し、夫に差し出す。



「本当、今日はいいよ。ごめん、思ってても口にするべきじゃなかった」

「買ったからこれは飲んで。ただ、次からは気をつけて」


 プルタブを開け、夫に差し出した。




 その後、2時間の運動。夫は鍋を作ってくれた。



 夕食。


 めちゃめちゃ濃厚な豆乳鍋。


 ブリの肝はタラの白子より断然安くて量があるのに、白子と同じ食感と味だった。

「美味しい! ありがとう。あと、ごめんね」


 最近、我が家は「ありがとう」と「ごめんね」が増えた。



 食後にミルクレープを食べて、入浴前の体重測定。



 46.8kg

 入浴後、45.5kg



 やっぱり私の身体は、妊娠前とは異なっている。



 早く妊娠期間を終えたい。

 でも、妊娠が終われば皆が口を揃えて言う「大変」な子育てが待っている。




 先のことを考えると、不安になる。