なんとかして大剣を光らせようとしていたバーダーは、止められると、申し訳ないと言う視線をフェオール王に送った。
それと同時に周りからもガッカリとした空気が広がる。
「まぁ、しかたないのぉ。わしがお主に触れてみて、行けると思ぉたのも直感みたいなものであったからの、気にするな……。」
フェオール王はため息をつき、大臣に代わりの武器を用意するようにと指示をする。
「この前の砦の一件で武器を失ったと聞いてな、褒美に新しい物を元々用意してたのじゃ。グレナーの大剣は残念であるが、こちらで我慢をしてくれ……。」
「とんでもない。こちらこそ、ご期待にお応え出来ずに……。」
そう言いながらバーダーが、鞘に大剣を収めようとした瞬間である。
古き時代より、覚醒するが如く、大剣は眩しい程の黒光を放ち始める。
少しずつ輝きを増して行く大剣は、宮殿の窓から光を溢れさせると、バーダーを主と認めたのか、段々と光を落ち着かせて行った。
それでも神々しい大剣の放つ黒光は、参列した人々に伝説であった筈の勇者降臨を印象づけるには充分過ぎる程であった。
そして、それを目にした人々は歓声を上げ、口々に言葉にする。
「勇者グレナーの再来だ!」と。
