砦の一件から数日後。
バーダーとパンサーは功績を認められ、王宮に招かれる事となった。
王宮に構えられた大きな門をくぐり、バーダーは一人長い渡り廊下を歩いている。
すると、その視界に中庭でゆうゆうと散歩を愉しむ、背の低い老人が遠くの方で見えた。
その老人もこちらに気付いた様子で、ニコッと笑うとバーダーに向かって手を振っている。
バーダーは一瞬知り合いなのかと思ったが、記憶を探っても、あんなちっこい老人は見た事はないと首を傾げ――瞬きをした刹那。
「――!?」
一瞬で目の前に現れる、老人。
「お主がバーダーじゃなっ? ほー、ほー、噂通りのオーラじゃ、なんかチクチクするわい。それにしても、立派な躯付きをしておるのー。わしの若い頃そっくりじゃっ! ホッホッホッ。」
そう言うと老人はペタペタと、バーダーの身体を触り出した。
