静かに砦の門が開く。
一人、立ち昇るオーラを押さえる事なく歩み出す男が現れた。
それを静観していた男が口を開く。
「ほー。こんなチンケな砦に何故、この俺が派遣されるのかと断るつもりだたっが、断らずに来て正解だったな。」
と、嬉しそうにラーメ将軍は言う。
「おい!」
いつもの悪い癖が出たのか、近くにいる部下達に声を掛け命令する。
「これからあいつと殺り合うがぁ、手ぇ出すなよ?」
部下達が、またかと言う顔付きで渋々了解するさまを見ると、笑いながらラーメ将軍は「余興だ、余興。」と立ち上った。
近付く男に向けて前進すると、ラーメ将軍は男に声を掛ける。
「よぉー。お前さんは何しに出て来た? まさか降伏なんて詰まらん事を言いに来た訳ではないだろう?」
立ち昇るオーラを見ながら、まるで冗談を言うように。
