「羽鳥くんあのね~。」
「安土、デートしようぜ?」
「は?なんで、羽鳥くんとデートなんて…」
「スマイル超ミーティング!チケットあるんだけど?」
「えっ?」
ミーティングチケット、5通も
応募したのに、見事外れちゃった。
「行くだろ?あいつも出てるらしいよな。」
「行く。」
く~悔しい、
スマイルにはたかちゃんが出てるはずなんだ。
羽鳥くんと一緒に行くのは嫌だけど、
背に腹はかえられない。
「なあ、お前、あいつに連絡とってないんだって?」
「うるさいなあ、いいでしょどうだって。」
「そうだな、どうだっていいっていうか、
むしろ嬉しいんだけど。
なあ、いい加減、俺にすればいいじゃん。
もとっくに別れてるんじゃないのかよ?」
「わ、別れてないもん!
羽鳥くんのバカ!出てってよ。」
「はいはい。あさって迎えに来るから待ってろよな。」
「何気取ってんの?となりでしょ?
でも、ミーティングには行ってあげてもいいよ。」
「おお!」
羽鳥くんはあははと笑いながら、
帰っていた。
羽鳥くんのバカ。
そう。あたしはたかちゃんと連絡を取り合わなくなって
もう半年になる。



