あたしは五組の洋介のところに言った。

『洋介ー』

『どした?』
洋介が顔をのばす。

『今日一緒に帰らない?大事な話があるの』

あたしは勇気を出して言ってみた。

『うん。いいけど…』

洋介にOKを貰えた。それは良かった。

『詩依名ー』
あたしを呼ぶ声。

日奈だ。

いやな予感がする。

予感はあたる。

『あ、あなたが洋介くん?あたし花村日奈っていうの。よろしく。』
日奈が笑顔で言う。


洋介は『俺は名取洋介。よろしく。』

びっくりしたように言う。

『2人ってさぁ、付き合ってんの?』

ニヤニヤしながら日奈が言う。

『付き合ってねぇよ。ただの幼なじみ。』

『そっかぁ』


日奈ときたらあたしの存在を無視してる。


あたしは『じゃあ放課後!』それだけ洋介に言い、走ってった。