よくよく考えてみると、こうやって千佳にも言われ周りの陰口を聞くたびに何故か求めてしまうのは颯だった。
颯と居ると落ち着くって自分を知ってしまったから。
「珍しいな、お前から誘ってくんの」
ある日の帰り道。
いつもって言うか、ほぼ全部“一緒に帰ろう”そう言ってくるのに、今日はあたしが誘った。
別になんの根拠もない。
気づけばこーやって彼女役すんのもあと1週間。
「たまには…」
「たまにはって、誘ってきた事ねぇじゃん」
「そーだっけ?」
「そうだけど」
「一人寂しいでしょ?一緒に話そうと思って」
「話そうっつったって、今日すんげぇ屋上で話したぞ」
「もの足りないから」
「お前、もしかして俺の事スキになった?そんなに離れたくねぇのかよ」
「それは違う」
「だからあっさり言うなって。そこはそうだよ。っつっとけよ」
「そうだよ」
「遅すぎて嬉しくねぇわ」
顔を顰める颯にクスクス笑みを漏らす。
恋愛感情とかそー言うんじゃないけど、颯と居たら何故か落ち着く。
だから一緒に居てたいって思うのは、ある。



