「これで、ようやく謎がとけた。
心優が今でも、俺の校章をしてるわけも。
ケータイをきちんと持ってるわけも。
それから、夢だと勘違いしてたときにとった行動も」


「…………」


五十嵐くんに抱きしめられた安心で。


あたしも、五十嵐くんの背中に手をまわして、ギュッとした。


その瞬間……。


「よく覚えとけ。
俺には、おまえ以上に、好きになれる女なんて、いねぇってこと」


さらに強く、五十嵐くんに抱きしめられた。