「…………」


「で、その内容は。
心優のファーストキスが、一輝だっていう……。
そういうことか?」


「…………」


五十嵐くんは、壁についた手をどんどん折り曲げ、あたしとの距離を徐々につめてくる。


そして、それが、あと30センチくらいになったとき……。


「答えろ、心優!!」


五十嵐くんは、ものすごく大きな声で怒鳴って、あたしの顔の横の壁をダンッ! と、叩いた。