ヤンキー王子とラブレッスン④【完】

もう……“心優”って呼んでくれる五十嵐くんは、どこにもいない。


そう思うと……。


涙が、後から後からこぼれてきて……。


あたしは、ギュッと唇を噛みしめた。


キスなんて……。


五十嵐くんにしてみれば……。


こんなに簡単なことなんだ。


学校で……。


誰に見られるかもしれない場所で、こんなに簡単にできることなんだ……。