ヤンキー王子とラブレッスン④【完】

でも……。


「返したくないよ……」


あたしは、五十嵐くんの校章をギュッと抱きしめ……。


それから、かばんの中から、五十嵐くんからもらったケータイを取り出した。


ゆっくりとボタンを押し……電源を入れる。


そして……。


「五十嵐くん……。
ありがとう……」


あたしは、五十嵐くんの写真に向かって、頭を下げた。