(ナニ、アレ?! 天使??!!)


紙袋をそっと開くと、美味しそうなマフィンが二つ並んでいる。

コレだよ、コレ!

『先生、調理実習で作ったの。
味は自信ナイけど…
食べてクダサイ☆』

コレだ─────!!

ん?
想像とは随分違うケド。

スゴく上からだったケド。
スゴく横柄だったケド。
『佐々木』呼ばわりだったケド…

でも、気づいてたンだ。
ちゃんと見てたンだ。

担任教師が落ち込んでいるコトを…

佐々木はマフィンをつまみ上げ、一口齧った。

程よく甘く、やけに優しい味がする。


「旨…」


あんな生徒も、ちゃんといるんだ。

着いてきてくれる生徒が。

教師生活バンザイ。

元気出せ!

自信を持て!

胸を張るんだ!!