歩くのだ

急ぐでもなく
迷うこともなく

歩くのだ

未開の道を
未踏の道を

求めているものがある
焦がれているものがそこにある



そこに
かつて僕が旅立った場所があるのだ



そこに
笑顔があるのだ



そう信じて
自らの非道な行いに足を引きずりながら
泥にまみれた顔で

歓迎などというものは一切期待せず
いっそ罵倒こそがふさわしく
それこそが愛おしく
僕は歩くのだ


再びその場所を訪れるために


一等惨めでみすぼらしい姿で
されど



誇りに満ち溢れた顔をして