そんな彼を妃絽は怪訝そうな顔で見た。 「何で笑ってんの、肘肩。女を落とす悩殺スマイルか?」 「だから、俺は土方だ!つか、すまいるって何だよ!」 「まあ、私は落ちないけどね」 ようやく涙が止まった妃絽は立ち上がると、袴に付いた砂埃を払った。 「さぁ、天王山に向かうか!」 そして、妃絽は天王山に向けて走り出した。 「俺の話は無視かよッ!…ったく」 土方は手を腰に当て、溜息を吐いた。