「お前、廓言葉は…?」



「ないに決まってるじゃん。私は芸妓じゃないしね」



唇の紅を拭うと、妃絽は唇に笑みを浮かべた。



すると、浪士達は警戒するように刀を抜き放つ。



「何処の回し者だ?」



「知りたい?どうしようかな?」



「勿体振らずに早く言いやがれ!」



勿体振られて、ソワソワする浪士達に妃絽はこう告げた。



「新選組」



…――と。