そんな二人を見ていた沖田達は――。 「あ~あ、左之さんのせいで喧嘩おっぱじめちゃいましたよ」 「原田はいつも一言余計なのだ」 「確かに余計だな」 「馬鹿左之!」 「………………」 妃絽と土方が喧嘩を始めた要因である原田を沖田、斎藤、藤堂、永倉の順に罵っていた。 一方、四人に罵られた原田は道場の角に大きな身体を丸め、のの字を書いている。 よって、その場には二人の喧嘩を止める人物はいない。