揺れる水面 映る月影は何処から



「じゃあ、後世に残ってる恋文の量は何なんだよ?」



「あれは女が勝手に持って来るだけだ。何だ、お前恋文も貰った事ねぇのか?」



「あるっつーの!この肘肩!」



「俺は身体の一部じゃねぇ!土方だ!名前もまともに言えねぇのかよ、馬鹿女」



「一部じゃないし、二部だし!そんなことも分かんないの?あんたこそ馬鹿じゃん」



「人の揚げ足を取るんじゃねぇ!てめぇはガキか!?」



「ガキじゃないし、18歳だし!」



「ふんっ。俺からしてみれば、ガキじゃねぇか!」



「じゃあ、肘肩さんはおっさんだね」



「また肘肩って…ッ!?」



最初のうちは互いに罵っていただけなのに、次第に嫌みに変わり、最終的には子供の喧嘩のようになっていた。