パシリとも違う気がするが、そこは誰も突っ込まなかった。 もし、突っ込んだとしても、彼女お得意の毒舌が倍となって、帰って来ると分かっていたからだ。 少しの間、沈黙が流れたが、山崎は気を取り直し、監察方について教えてくれた。 「――ってな、感じや。何か、質問はあるか?」 彼の説明は分かりやすく、特に質問事項はなかった。 妃絽は「特にない」と短く答え、首を横に振った。 だいたいの話と手合わせも終わり、各自持ち場に戻ろうと動き出す。