「夏樹を隊士にして大丈夫なのか?」 原田の素朴な疑問にその場にいた誰もが共感した。 しかし、転んで、立ち上がってからの夏樹の腕前を目にし、その疑問は打ち消された。 「勝者、斎藤」 手合わせで勝ったのは斎藤だが、ドジな一面とは裏腹の気迫の感じられる太刀筋に夏樹の腕は皆に認められた。 手合わせの結果――。 「望月は監察方、各務は一番組所属にする」 それが土方が出した二人の処遇だ。