「紹介していなかったな。彼らは新選組の幹部達だ」 そう言って、近藤は彼らを紹介してくれる。 先程、妃絽の顔を覗き込んでいたのは藤堂平助と永倉新八、原田左之助。 ちなみに妃絽が顎にアッパーを食らわせたのは原田だ。 そして、土方達と部屋に来たのが、斎藤一と井上源三郎。 彼らは皆、新選組が出来る前からの仲間らしい。 「望月妃絽です。よろしく」 短い挨拶を終えると、妃絽に向かって紺色の着物が投げられた。 色からして、明らかに男物だと分かる。