「相変わらず面白い子ですね、貴女は」



影時は水面に映る二人の男女の姿を見て、笑みを零した。



時を越えてやって来た少女と過去を生きていた男。



二人は幾多の困難を乗り越え、恋仲になった。



彼女達は恋や絆に時代なんか関係ないと教えてくれた。



何よりも大切なのは互いを想い合う気持ちなのだと――。



親の欲のせいで哀しい過去を持ち、己の生きている理由が分からなかった少女。



それでも、彼女は自分の生きている理由を探し続けた。



そして、ようやくその理由を見つけた。