「そないな話、初めて聞いたわ…」



屯所に向かっていた妃絽と夏樹はたまたま山崎と路上で遭遇し、歩きながら先程の影時に言われたことを話した。




しかし、頼りだった山崎はそのことについて知らなかった。



「そもそも妃絽と夏樹は元いた世界に戻りたいんか?」



すると、山崎は鋭い突っ込みを入れて来た。



夏樹は首を縦に振ったが、妃絽は首を横に振った。



「何で、妃絽?現代に戻りたくないの?」



妃絽も未来に戻りたいとばかり思っていた夏樹はショックだったのか、声を震わせていた。