室内にいた夏樹と園長(理事長)であり、彼の父である齋は驚きで目を見開いている。 「今の話…、どういうこと?」 「一体、何のことだ?」 「とぼけないでよ、園長!…今の話は嘘だよね?」 妃絽の泣きそうな声の問い掛けに、齋も夏樹も首を縦には振らない。 「私の両親は事故で死んだんでしょ!? なのに…、何で…っ」 悲痛に訴える彼女に齋は一通の古い手紙を差し出した。 それを受け取った妃絽は中の手紙に目を通した。