そして、ぐずるマキをあやすのは妃絽の役目だった。 「マキちゃん、園長先生に頼んでみようか?ママに会えるかどうか」 妃絽は試しにマキにそう提案した。 いつまでも泣き止まないのはマキにも、周りの子供にも影響を及ぼしてしまう恐れがある。 それが最善だと妃絽は考えたのだ。 「うん!」 「じゃあ、行こう」 妃絽は泣き止んで笑顔になるマキを連れ、園長室へと向かった。