「夏樹…。大丈夫に…決まってんじゃん…」 「ごめん、妃絽。俺、また…」 「夏樹が気にすることじゃないよ…。疲れたから、少し寝る…」 妃絽はそっと瞼を閉じると、眠りに堕ちた。 規則正しい寝息が聞こえると、夏樹は妃絽の額に濡らした手ぬぐいを静かに乗せる。 「各務」 ふと土方に呼ばれ、振り返ると、彼らは深刻そうな顔で妃絽と夏樹を見ていた。 その顔と眼差しで彼らが何を言いたいのかすぐに分かった。