「総司、大丈夫か?」 美丈夫が戸板の上に横になる青年に声をかけた。 戸板に横になる青年は吐血をしたらしく、口の周りにベットリと血を付けている。 「大丈夫ですよ、一応…。土方さんが私を心配するなんて不気味ですね」 「てめぇは俺を何だと思ってんだよ?」 土方さんと呼ばれた美丈夫は青年の言葉に怪訝そうに眉をひそめた。 そんな彼を余所に、総司と呼ばれた青年は血が付いた口角を持ち上げた。