「それに今は太股の神経が毒で多少だが、麻痺してる。今ならイケる。…と思う」 妃絽は自信のなさげに苦笑いを浮かべた。 しかし、彼女の目に揺るぎはなかった。 「なら、やるで?…副長はん」 山崎は決心したように顔を上げると土方の方を振り、頷いた。 彼の意図を察した土方は小さく頷く。 「平助。悪いが、念の為に医者を呼びに行け。あと、斎藤は源さんに頼んで、湯を沸かして貰ってくれ」 土方のテキパキとした命令に藤堂と斎藤は即座に行動に移した。