生徒会長の裏の顔



***
ゴールテープを切って、振り返ると、2位とは以外と差があった。


園芸委員に誘導されて1位の列へ。


「鈴!なんでそんなに早いの!?
うちの部活入ろうよ!」


と陸上部の美空(ミク)ちゃんが言った。


「いや、部活は…。
あ、ごめん。生徒会の仕事行かなきゃ」


私は苦笑いで立ち上がり、その場から離れた。


「ごめん、仕事あるから抜けるね」


園芸委員に言ってから、ピンマイクを入れる。


「夏村です。戻りました」


『おー。確認よろしく』


だるそうな会長の声が返ってきた。