いいやつ…。 そうだよね…。 「はい。会長と違って、とてもいい人です」 私は笑顔を作って言った。 「言ってくれるな」 会長は小さく、哀しそうに笑った。 思わず見つめる。 少し冷たい秋の風が、私たちの間を吹き抜けた。 *** 「行くか」 会長は立ち上がる。 「どこ行きます? 会長が決めていいですよ」