そう言われて、恥ずかしくて、 何も言えないでいる私の手を 強引にひいていく。 いつものあいつじゃない。 ちょっと暗くて 誰にも見えないところで 手が離された。 どうしていいか わからないでいる私に ゆっくり近づいてくる。 顔が近い。 とっさに目をつぶると 唇にやわらかい感触が伝わる。