わたしちたちが中学に上がる頃、ミウの心臓は少しずつ強くなっていた。 いずれ、大きな手術にも耐えられるはず…。 子供だったわたしは、そんな未来を思い描いていた。 いま考えれば、ひどく楽観的な考えだったと思う。 だってミウの心臓は、壊れかけの古時計のように… いつ止まってもおかしくなかった。