「「ガラガラ」」

古い木のドアを開け、教室の中に入った。

まだ誰も来ていない。

私はいつも座っている窓際の一番後ろに座った。

隣にコノハも座った。

以前コノハは私の隣に座っていた。

彼は何を考えているのだろうか、。

なぜ死後もなお、この世にいるのか。

私にまとわりついているのか。

そんなことを考えていると、

1年生だと思われる女の子が教室に入ってきた。

「お、おはようございます!」

彼女は右目に眼帯をしている。

すごく緊張しているようだ。

黒くて長くてサラサラな髪を二つに結んでいる。

結構可愛いと思う。

私は笑顔で微笑みかけてあげた。

すると彼女は大慌てで話し出した。

「わ、私今日からお世話になります。
市川 時雨(いちかわ しぐれ)ですっ」

私はちょっと悩んだ。

どう返事すればいいのか・・・

そんなことをしていると、コノハが黒板を指さした。

私は黒板の前まで行き、手にチョークを持った。

えぇと・・・

「私は小鳥遊 未風(たかなし みかぜ)と言います。」カッカッ

私は黒板にそう書いて彼女をみた。

彼女は少し不思議そうにうなずいている。

「私はしゃべることができません。」カッカッカ

そう書くと彼女は少し驚いた感じだった。

「えぇと・・・私は体が弱くてそれでここに・・・」

シグレちゃんがそう言った瞬間コノハは表情を変えた。

コノハも体が弱いためにこのクラスにいたのだ。