「十六夜様、ご無事でぇぇぇぇ!」


「さすが十六夜様だぁぁぁぁ」


「璢美苓を許して仲間にするなんて!」



百鬼たちは泣き叫んで喜んでいる



「十六夜さんっ」


「十六夜さん、よかったです!!」



琉威と優希が抱き、涙が十六夜の着流しに染み込んでいく



「ぃたっ......」


「ごめんなさい!」



十六夜は目を閉じて笑うと力が抜けたように気を失った



無理もない。妖怪は妖力を失うと弱るが今回は精神的にも削がれてしまった




「十六夜様っ!」


「十六夜さんっ」




皆心配しすぎだ、と言っているがそれは獅蛇だから言えること



「天堂、あとは任せる」