百鬼夜行と暴走族 弍



それを聞いた璢美苓は面食らったように目を見開く



だが獅蛇は分かっていたようで下を向いて笑っている



「無理だ、妾は死ぬ。それにそなたには酷いことをした、絶対に許されないことを、な」



「とどめは刺してないから大丈夫よ......朔が隣にいないことだけが私にとっては事実で現実」


「誰が朔を殺したかなんてどうでもいいの.........それにあなたといて楽しい時を過ごしていけば、あなたのことを忘れるかもしれないし?」


なんと寛容な心、璢美苓は感服した



「一緒に居て、くれるのか」


「ええ、みんな」

と血を流している顔で微笑む


美しい、な
 


「大丈夫よ、私と獅蛇の妖力を注げばもとに戻るわ」


「は!?アタシもかよ、」

と面倒くさそうな表情でみる


「当たり前よ、私より獅蛇の方が元気なんだから」


当然と言い放つ十六夜にへーい、と小さい声で返事をした