十六夜はあのとき、久しぶりに璢美苓と対峙し琉威たちを逃がしたあと言われたのだ



「そなたとの決着をつけたい、あの場所での。まあ、そなたは昔刺されて妖力が落ちてしまっているのでな、妾に勝てぬとは思うぞ」




十六夜が黙っているのをいいことに



「そなたが白夜叉に堕ちてしまえば、別の話だがな」



と口端をあげる




「............」



何も言えない


十六夜とて好きで白夜叉になったわけではないため、もうならないと誓っているほどだ



そんな恐ろしい姿になりたくないし、醜い姿を晒したくない



だからこの話をお開きにする




「ひと月後ね、分かりました」