「総大将、お疲れさまでした」


百鬼の声が聞こえる


「天堂さん、今日は早いですね」


「おぉ、そんな日もあらぁな」


天堂さんはあたりを見回して首を傾げた



「十六夜は?」


「あ、えっと...その、少し前に広間から出ていって」


皆困ったように肩を竦めるけどそれに本当に気づいていないのか、気づいていないふりをしているのか分からない



そうか、と天堂さんは傍に腰を下ろした



「あの、天堂さん...」


ん?と百鬼の方を見ながら返事をする 



「十六夜さんの弟さん、のこと知ってますか?」


それを聞いた天堂さんは顔をゆっくり戻して苦笑いをしながら聞いたか、と呟いた



「あ、少しだけ」



「まあ、十六夜が言ったくらいだから大丈夫か」


と天堂さんは姿勢をただして話してくれた