「わかりました、念のため何かあったら呼んでください」


「野鳥たちは待機してますから」


そういう前鬼と十史郎に対して十六夜さんは笑った



本家を出て石段の手前



「そんなに遠くないんだけど、みんなの足が疲れちゃうからね」



「そんなにかかるんですか?」



「ん~...今でいうと、300キロくらいかな」



それは隣の県に行くくらいの距離じゃん、それを遠くないって…



「大丈夫だよ、大蛇に乗ればみんなの乗ってるバイク?より速いから」


「ありがとうございます」



「うん。私は自分で飛ぶからね」