「桜李さん、母の日何かするの?」



…5月。だいぶ暑くなってきた頃、本家に琉威が来ていた。十六夜と天堂は二人で出掛けているため珍しく桜李と話していた



「母の日?」


「うん……妖怪にはそういう習慣無いのかな?人間には"母の日"っていって、お母さんに日頃の感謝の気持ちを込めてお礼を言ったり、どこかに一緒に出掛けたり、何か贈ったりすんだよ」


「へぇ…いつなんだ?」


「5月なんだけど、日にちは毎年変わるんだ。5月の第2日曜日だよ」


「第2日曜か、あと二日…何するかな?」


腕を組んで目を閉じて俯いた桜李は思いつかないのかずっと唸っていた


「何でもいいんだよ?何か贈ったら?」


「んー…頻繁にじゃねぇが、いいもん見つけたら買って贈るしな」


「…じゃあ、出掛けるのは?」


「ん"ー、時々二人で出掛けるし…」




すごいなぁ



日頃から、十六夜との時間をとっている桜李に尊敬を感じた