「朔が幸せになれ、と言ったんなら十六夜は幸せになる"義務"がある。十六夜にとっての幸せはワシと生きていくことなんだな?」
少し恥ずかしそうに微笑んで頷いた
ワシにとっての幸せも十六夜と生きていくことじゃ、とこれでもかというくらいに抱き締めた
十六夜が抱き締め返すと天堂は十六夜の頬に手を添えて顔を近づけてきた。初めてで戸惑ったが目を閉じて受け入れた。深くなっていくそれに頬に熱が集まるのを感じる
「んっ、…天堂さん…」
合間に唇が離され、名前を呼ぶとその度に応えるように強く抱き締めてくれ頭も撫でてくれる
この温もりを初めて抱き締められた時から知らず知らず、ずっと探していたのかもしれない
今までにないくらいに安心する
「ワシと夫婦になってくれるか?」
「…はい」
「…」
「…」
「…」
「あの、天堂さん、何か仰ってください…」
天堂の胸から顔を上げると真っ赤になり十六夜を見ていてそれを見た十六夜も真っ赤になった
「やべぇ…すげぇ嬉しい」
真っ赤な顔ではにかんだ天堂を見てどうしようもなくこのひとが好きなんだ、と自覚した。嬉しくて恥ずかしくてもう一度胸にすり寄るとぎゅっと抱き締めてくれた
あぁ、幸せだ―――

