「見ちゃったのよ、狐たちに話を聞きに行こうとその土地に入った瞬間に変化しているところを…だからその子を捕まえていろいろとね…だから話は諦めて帰って来たわ…」


「そうだったんですか……」



さすが十六夜様、と言わなかったが烏丸と鳶雄は感心した


あれだけ続いていたわだかまりを解決してくれた



「仲間のことは残念だけどね………解決したことだし帰ろうか」



十六夜に続き二羽も飛び、途中鳶雄を見送って、十六夜と烏丸は本家へと帰った




「十六夜さん、おかえりっ」


本家に帰ると琉威たちが来ていて琉威は十六夜に抱き着いた



「ただいま」


二人で大広間に入り皆の近くに座る


「どうじゃ?」


「うん、解決したよ」


そうか、と十六夜を労るように頭を撫でた天堂に顔を赤くする優希、そしてすかさず優希を咎める晴樹




「さすが十六夜様!あの性悪の狐の裏をかいて見事十六夜様の作戦勝ち!長年の争いも漸く終わり安心できるというもの――やはり十六夜様について行きこれからも日々精進していき―――」



止まらない勢いで話し始めた烏丸を十六夜がとめるが、全くおさまらず唾をとばす勢いで話し続ける烏丸に苦笑いするしかなかった――