琉威が本家を訪れて茶を飲みながら、十六夜と楽しく話をしていた


百鬼夜行で天堂たちは居らず十六夜達の話す声しか聞こえない




「琉威、おいで」


「……うん」



十六夜が手を少し広げて待ち、琉威が十六夜の膝頭につくくらい密着して座った



「どれどれ…」


十六夜が琉威の頬を両手で挟み顔を近づけて額をこつんと合わせた。間近で見る十六夜の顔にどきどきして、頬を赤らめると琉威も目を閉じた



口づけしそうな距離になったとき―――



「あ"あ"あ"あ"ーー!」



大声が聞こえた。十六夜と琉威はぱっと離れて声のした方を見ると顔を赤らめた涼、晴樹、優希、雷斗が障子を開けて突っ立っていた



「琉威っ、駄目だよ!」

「琉威……」

「女神っ、そんな趣味があったのか!?いくら琉威が可愛いからって!」

「…」



何か勘違いしているようでおもしろかった十六夜は口を手で覆ってくすくす笑った


「何勘違いしてんの!?そんなんじゃないよっ……てか可愛くないし」



まだ頬を赤らめている琉威を見ても説得力がないが、一先ず説明することにした